筋肉増強やダイエットを志した経験がある人なら、プロテインという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。理想的な体型を実現するために効果的なものであるということはわかっていても、詳細がわからなければ安心して使用できませんよね。ここでは、そもそもプロテインとはどのようなものなのか、正しい知識や種類、効果的な使い方を紹介します。

プロテインとはタンパク質を摂取するためのサプリメントのこと

プロテインとは日本語でタンパク質のことです。肉や魚に含まれるタンパク質も、英語ではプロテインといわれます。一方、筋肉トレーニングやダイエットなどのシーンで使用されるプロテインは、タンパク質を効率よく摂取するためのサプリメントを指すことがほとんどです。健康食品としての位置づけで、筋肉増強やダイエット時における栄養素の不足を軽減する効果があります。そのため、日常の食生活にプラスする、あるいは食事に置き換えるなどの方法で使用されます。

形状は粉末のものが代表的で、水や牛乳などに溶かして飲むことがほとんどです。また、より手軽に摂取できるバー状のものや、満腹感を満たすためにゼリー状やスープになるものなど、用途に合わせて選べる商品も数多く販売されています。プロテインが注目されるようになった理由は、人々の健康に対する意識の変化です。筋肉増強やダイエットは、とにかく運動すればいいという意識から、理論的、科学的な方法を取り入れることが大事という意識へ変化しています。タンパク質が不足すると、筋肉量が低下して基礎代謝が落ちるといった理論的な知識を持つ人が増え、プロテインの必要性を感じる人が増えてきました。

一方、プロテインはあくまでも健康食品であり、用法や用量が厳しく指導される医薬品とは性質が異なります。そのため、摂取の方法は個人に任せられているのが現状です。プロテインの摂取においては、正しい知識を習得し、自分に合う種類のものを選ぶことが大切だと言えるでしょう。

プロテインの種類はとても豊富！目的に合うものを正しく摂取しよう

プロテインは実に多くの種類が販売されており、どれを選べばいいのかわからないという人も多いでしょう。プロテインを選ぶ際には、自分が何の目的でプロテインを摂取したいのかを明確にする必要があります。一般的なプロテインの用途は、筋肉の維持や増強とダイエットです。筋肉の維持や増強の目的で使用する場合は、乳を原料としたホエイプロテインなどを選ぶといいでしょう。ホエイプロテインは、吸収のスピードが速く、筋肉トレーニングとの組み合わせに適しているという特徴があります。

摂取するタイミングは、トレーニングの前後がベストです。トレーニング最中からエネルギーは使われます。

トレーニング前
トレーニング中は糖質、脂肪を優先的にエネルギーとして使っていきます。さらに糖が枯渇すると、血液中のアミノ酸をエネルギーとして使い、アミノ酸が枯渇してしまうと、ついには筋肉を分解してしまうことになります。よってトレーニングの60分前位にホエイプロテインを摂取します。

トレーニング後
トレーニングでエネルギーを消費した体は、プロテインに含まれるタンパク質を吸収しやすい状態になっています。また、タンパク質にはトレーニングによって傷ついた細胞を修復する効果もあるため、トレーニング後45分を目安に摂取しましょう。

一方、ダイエットの目的でプロテインを飲む場合は、大豆を原料としたダイエット用のプロテインを使用します。ダイエット中は、どうしても食物の摂取量が少なくなり、特に肉などの動物性油脂を控える傾向にあります。すると、タンパク質をはじめとする栄養素が不足しがちになり、基礎代謝が落ちてしまうのです。すると「食べていないのに痩せない」現象を引き起こしてしまいます。このような事態を防ぐためには、低カロリーで栄養素をバランスよく摂取できるプロテインが有効です。緩やかな減量や体重の維持を目的とする場合は、食事の前にプロテインを飲んで食べ過ぎを防ぐといった使い方がいいでしょう。大幅な減量や短期間での効果を望む場合は、1日の中で1食ないし2食をプロテインに置き換えることで、効果が得やすくなります。望むダイエットの効果の度合いによって使い分けることが大切です。

プロテイン摂取の注意点！飲んでも効果がない？太るって本当？

プロテインはあくまでも健康食品であり、医薬品のような効果が期待できるものではありません。一方、食品だからといって空腹時にただ摂取しても、効果が得られないばかりか、望まない結果を招いてしまうことにもなりかねないので注意が必要です。一部では、プロテインを飲んでも効果がないといわれます。しかし、そもそもプロテインには筋肉増強剤のような効果はありません。そのため、摂取を始めてから短期間で効果が出ることはないでしょう。プロテインの役割は、適切なトレーニングと食事の管理を行い、その効果をより高めるためのサポートです。効果が現れるまでには、長期間の使用が不可欠と言えるでしょう。

一説では、プロテインを飲むと太るともいわれていますが、それは正しい使い方をしなかった場合の結果です。プロテインによって摂取した栄養素を使わずに溜め込めば、太るのは当然とも言えます。また、適正量を超えた摂取も太る要因となるでしょう。特に、筋肉の維持や増強の目的に使用されるプロテインは相応のカロリーがあるものが多く、十分なトレーニングと組み合わせることは必須です。プロテインは、適切な使い方をしていれば太ることはありません。むしろ、理想の体づくりによい働きをしてくれるでしょう。

自分に合ったプロテインで、理想的な体型を手に入れよう

プロテインは、商品によって栄養素の配合や原料が異なります。プロテインを飲むと太る、飲んでも効果はないという声もありますが、それは選び方や使い方を誤った場合の話です。正しい知識のもと、自分に合う種類を選んで効果的な使い方をすれば、太ったり、何の効果もなかったりということはありません。理想的な体型を手に入れるためにも、自分にぴったりのプロテインを選び、正しく摂取しましょう。